パソボラが始まったのは?

「パソコンボランティア」の動きそのものは、「パソコンボランティア」という言葉が生まれる前からありました。 パソコンの普及と共にパソコン通信の大手商用ネットが全国規模で展開され、また各地域に、 いわゆる「草の根ネット」や「草の根BBS」と呼ばれる非営利目的のパソコン通信が誕生しましたが、 それらのネットの中の「障害者関連」会議室に参加している人たちが(主に障害をもった)参加者を サポートしようという動きの中から始まったものです。

1995年位からは「日本障害者協議会」主催による「障害者関係BBS懇談会」が開かれるようになり、 それぞれのサポート経験の交流などが行われるようになりました。 また「日本障害者協議会」が運営するメーリングリスト(インターネットの同報電子メールの仕組みですね)を通じて、 大手商用ネットを含めた各地の障害者問題関係ネットでの、情報の共有化が試みられています。

阪神大震災のおりには、このメーリングリストである「ネットBBS」を通じて、被災地の障害者関係情報が流されました。 現在では、このメーリングリストに流されたヘルプ情報に基づいて、助けを求めている人に近い地域の人が、 参加しているネットワークパソコンボランティアグループの枠を超えてサポートに出かけています。

そうした中で、97年3月には「日本障害者協議会」主催による「パソコンボランティア・カンファレンス97」が東京で催され、 マスコミでも大々的に取り上げられたのでご記憶の方もいると思います。 そして98年3月には、長野で開催されたパラリンピックの公式文化プログラムのひとつとして「パソコンボランティア・カンファレンス98in長野」が開催されました。 その後、毎年パソコンボランティアカンファレンスが行われています。

このように、「パソコンボランティア」の内容としては、実際に相手のところに出かけていくサポート活動はもちろんのこと、 パソコン講習会を催したり、使われなくなったパソコンを必要としている人に無料で斡旋する「パソコン・リサイクル」などもあります。

ちなみに、97年行われた「パソコンボランティア・カンファレンス97」での話題を中心としてまとめられたのが、 『パソコンボランティア』(日本評論社)という本です。

というところが、「パソコンボランティア」の歴史であり、現状のあらましです。 世間一般的には、これが「パソコンボランティア」ということになっております。

特に、障害者団体の会報などを通じて「パソコンボランティア」を知っていた人たちからは、 そういうものだと思ってのお願いがあるでしょうし、パソコン雑誌などを通じて「パソコンボランティア」を知っていた人たちからの 応募もサポートの要請も十分にあり得ることです。

ガイドブックの終わりのほうに「ボランティア用語の基礎知識」というのが載っています。 その最後に次のようにあります。

ノーマライゼーション
障害者の人権、価値、尊厳性は他の住民と同一であり、障害を持つ人持たない人も、 平等に生活できる社会こそが「ノーマル」な社会であるという理念に基づき、 障害者が地域社会で、他の住民と同じ生活をすることを目指すものです。

「情報アクセスは人権」であり、パソコンは「情報アクセス」の有効な手立てです。 坂戸市においては、「障害を持つ人も持たない人も、平等にパソコンを生活に活用できる社会こそが『ノーマル』な社会である」、と言い切っています。 大いに「パソコンボランティア」を打ち出していけたらと思います。