【区分  】: サポート
【活動日】: 2005年9月26日
【時間  】: 午後2時30分〜午後4時
【場所  】: 依頼者
【件名  】: O.Nさんの入力の方法を探る
【報告者】: 稲川
【参加者】: 町田  庄司  稲川 

【内容】:

[1] あらかじめサポートの内容をFAXで送る

 1. プロバイダー契約内容を教えてください。コース名と定額か従量制か。
 2. 今まで、インターネット接続した際のパソコン側の機器を訪問時に見せてください。
 3. 新しいパソコンの付属品の入った箱を見せてください。
 4. ご家族から見ての、ご要望があれば教えてください。
 5. サポート記録ノートを用意したいと思います。

[2] サポート予定

 1. 入力支援ソフトをご紹介する
    一度では、ご紹介できないので、数回に分けた形になるでしょう。
    「伝の心」 「オペレートナビ」 Pete  HeartyLadder(ハーティラダー)  
    TSK(トレードソフトキーボード) 
 2. サポートの時間は60分を目処にする。

【決定事項】:
 1. 入力方法を探る
    (1) ホームページをもっているALS患者さんのサイトをみても、患者さんが
        パソコンを使えるようになるまでの過程の記録があまりみられない。
        現状は見られるが、そこに行き着くまでの過程、特にパソボラとしての
        過程がみられない。
    (2) サポートにあたり、県、坂戸保健所の保健師(難病担当)Kさんにサポートに
        入ることをお伝えしてあります。
    (3) 県リハの河合さんともO.Nさんはお会いしている。
    (4) 現在の状態を見させていただいて、これからのサポートのイメージを
        得たいということから、文字入力の支援ソフトを紹介していった。
    (5) マウスを使えるかの確認
        ・マウスを動かすことはできる、でも、普通の狭い場所での操作は困難。
        ・マウスを動かすには、肘ごとテーブルにのせて、肘を軸にしたほうがよいので、
          少し広い場所を必要とする。
        ・標準のマウスは、大きすぎてつかめないのと、クリックが難しい。
        ・小さめのマウスで試すが、つかめないだけに掌からはみ出しそうになる。
        ・本人からは、丸味のあるところがじゃましているので、クリックが難しい、
        ・厚さ1センチぐらいの平べったいものがあれば嬉しい。
    (6) ノートパソコンのマウスパットを使用してみる。
        右手人差し指で操作できるが、そのパットまで手首を持って行くことと、
        パソコンの厚みがじゃましていて、パソコンの上に手をのせるのも一苦労がある。
    (7) マウスパットをダブルクリックでその文字を決定させる設定も出来ることを伝えた。
    (8) マウスを使用してピートの体験をする、ワードパットでフォント20ポイントで試す。
        マウスの先は、あいうえおの文字一つ一つに確実に行くが、文字盤の、あ〜ん迄の
        距離がありすぎるとの感想。
    (9) マウスの縦の動きは動かしやすいが横の動きはむずかしい。
        肘迄をテーブルの上にのせて、動かすと楽だが、動かせるテーブルの広さを必要とするので。
        (縦45p×横60pぐらい)
    (10) ピートのスキャンを試すが、やはりタイミングを捕らえるのが難しい。
    (11) ピートのレイアウトも替えられるので、将来使う所だけを残して使って行くことも
         出来ることを伝えた。
    (12) 「できクリック。」で試す。
         マウスカーソルを移動して、Peteの文字のところで停止させると自動で
         クリック動作が行われ、ある程度の文字を入力できた。
         クリックの時間も設定できるので、3秒で試したら、長すぎるとの感想でした。
    (13) 新しいパソコンで外部スイッチでパソコンの電源を入れられるかどうか調べてみたが、
         入れられないパソコンだった。

 2. 時間が3時40分になったので、今日の時間はここまでで、ということを伝えましたら、
    本人はもっとやりたいとのことで、疲れるのではの心配もありましたが続行する。

    (1) もっとの気持ちを受けて、TSK(トレードソフトキーボード)を試す。
        文字盤を自由な大きさに替えられる。
        文字も拡大できて選んだ文字は色が替わる
        スキャンもあるが、ピートのように前回使った単語などを記憶しておく学習機能はない。

    (2) HeartyLadder(ハーティラダー)を見せてもらう。
        入力した文字をしゃべらせることができる。
        スキャンのタイミングがある。

    (3)「できマウス。」を試す。
        LEDスイッチを用いると、触れるだけでスイッチが入り、そのスイッチに
        カーソル移動やクリックの機能を自由に割り当てることができることを紹介した。

    (4)「伝の心」のさわりを見せてもらう。
        音声で読んでくれた。

 3. マウスを動かせるので様子をみることにした。

 4. パソボラの記録を残す「支援ノート」を用意した。

 5. 次回のサポートは10月7日金曜日午後2時30分からを予定しています。
    オペレートナビを紹介する予定です。

    ・依頼者から、サポートに会員の同席の了承をもらいました。
      とてもよい勉強になりますので、一緒にサポートに参加しませんか、同行者を募集します。


【課題】:
  ・腕をつり上げるアームの使用も考えられるが、以前使った感想では、固定されないだけに
    的確な所にマウスの先を持って行くのが難しかったと言っていました。 

【感想】:
  ・O.Nさんから
    以前に、身体障害者の講習会で、たぶん千代田中学校だったかで、できマウスのことを聞いて
    いたのですが、それはどういう時に、どういう風に必要としている人が、どんな風に便利なのか
    実感出来なかったけど、今その立場になって不自由な人にこんなに便利だったことがわかった。
 
  ・平らなマウスに元田さんの顔がちっらと浮かびました。
    サポートを一緒にしませんか!と、心のなかで呼んでみました。
    メールを読んでくれるのを待っていましょうか。

  ・町田さん、補足をよろしくお願いします。

【補足】:

   1. 町田さんより
        O.Nさんは、サポート中に突然上半身が前に倒れることがあります。
        倒れますと、自分では元の姿勢に戻れません。サポーターはOさんの
        おでこと背中に手を添えて、もとの姿勢に戻しました。
        また、座っている位置をずらしたいときもあります。両腕を組んでもらい、
        サポータが背後に回って、両脇の下から手を入れ、組んでいただいた
        両腕の手の甲部分を押さえながらずらしました。

        O.Nさんは、可能な限り、今までと同じ生活を望んでいらっしゃるので、
        腕を動かしての操作を見守っていこうと思います。

    2. 櫻井さんより
        本校の筋ジスの生徒はリングマウスとソフトキーボ?の組み合わせで
        入力しています。これだとピートも使えるんじゃないかと思うのですが。
        また、小さめのタブレットも結構使えています。絵を描くだけでなく
        ソフトキーボードとの組み合わせでも使えますよ。

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20050927