【区分 】: 対外活動報告 【活動日】: 2006年06月25日 【時間 】: 10時から16時00分 【場所 】: かながわ福祉推進センター 第2会議室@横浜駅からすぐ 【件名 】: 平成18年度 「障害者IT支援者(利用支援ボランティア)」養成研修会 参加報告 【報告者】: 太田広志 【参加者】: 岩渕 正樹、太田 広志 【内容】: 障害者IT支援者を養成するための講習会が、神奈川県社協の主催で実施され、参加したので報告する。 講習の対象としては、パソコンボランティアをやっているが、 シニアのサポートをメインに活躍している方を中心にしている。 この報告では、支援者の養成について重点的に報告する。 講義の概要は次のとおりである。 1.「障害者パソコンボランティア派遣事業」の概要 2.講演:「障害者をめぐる状況とIT利活用の可能性について」 3.講演:「障害者を支援するということ」 4.講演:「障害者パソコンボランティアの活動のご紹介」 5.演習:「支援機器・ソフト体験」 以下、詳細を示す。 1.「障害者パソコンボランティア派遣事業」の概要 比佐 英之さん(神奈川県社協 県民活動推進部 ともしび運動推進担当 ) 障害者等の社会参加のため、県社協が派遣を推進している。 ・利用できる方:神奈川県に住んでいるか勤めている障害のある方(手帳の有無を問わない) ・手伝いの内容: (1)パソコンの基本的な活用方法と機器の情報提供 (2)支援機器、ソフトの紹介、購入方法の紹介 (3)パソコンなどの設置および設定の支援 (4)パソコンの基礎的な使い方の支援 ・派遣料:無料(機器の購入など必要経費は除く) 派遣は、二人以上が組になってサポートにいく。 サポータは、個人ではなく、グループで登録する。 利用支援ボランティアのほかに、技術支援アドバイザーを県社協におきサポータを支援。 2.講演:「障害者をめぐる状況とIT利活用の可能性について」 講師:関 和子さん(練馬ぱそぼらん) 練馬ぱそぼらんでは、年間200日程度のサポートをやっている。 サポートだけでは難しいため、コーディネータが行政、医療機関、関連ボランティアなどと 調整をするようにしている 障害者自立支援法が始まり、福祉サービスの一元化がされている なにかあったら、市町村の窓口に連絡する(一元化されているので) ITの利用が増えてきている(携帯での利用が多い) ITを利用することで、次のような利点がある (1)情報受発信の機会拡大 (2)障害の補完や代替 (3)自己選択、自己決定の機会拡大 IT支援「練馬方式」というのを練馬ではやっている。ながれは次のとおり。 (1)講習前インタビュー:機器、アシスタントの調整をする (2)障害別 パソコン教室:一人一人に合わせた講習をする (3)機器・ソフト導入相談:コーディネータが相談にのる (4)在宅支援:本人にとって最適な状態でスタートする 練馬ではIT支援者養成を実施している。ポイントは次のとおり。 (1)長期的な視野にたった人材養成 (2)個性と適性、専門性を生かせる場 (3)全体像から小尾を見る視点の醸成 (4)バランスのとれた支援者層づくり 練馬では、行政、ボランティア、医療機関などが一緒になってITのサポートができるように してきている。これからもしていく。 3.講演:「障害者を支援するということ」 講師:小川 美紀雄さん(湘南老人ホーム) 障害者のITのサポートをするということは、 当たり前のことを当たり前にできるようにサポートするということ。 ITのもっともよいところは、自己決定できるということ、 パスワード、ラブレターを他の人に読んでもらわずに、自分で読み書きできること。 ITはコミュニケーションツール。 ITのサポートにより、障害のある人と社会との接着剤として働く。 4.講演:「障害者パソコンボランティアの活動のご紹介」 講師:岩渕 正樹さん(坂戸パソコンボランティア) 坂戸パソボラでは、助けて!から助け 手へ という考えのものにサポートをしている。 最初は、Helpを求めていた人が、サポートする側に回る。 5.演習:「支援機器・ソフト体験」 講師:岩渕 正樹さん(坂戸パソコンボランティア) 支援技術は、追加の機器やソフトをいれなくても、 Windowsの標準のユーザー補助を利用するだけでも、大きく向上できる。 まずは、これで試してみて、使えそうなら専用の機器・ソフトを購入することもできる。 ここでは、ユーザー補助でいろいろ変えられることを体験した。 そのほか、らくらくマウスを利用しての体験、キーボードつきキーガードなどを試した。 【決定事項】: / 【課題】: / 【感想】: 神奈川県社協では、1回 15000円で100件はやるような予算を立てているそうである。 また、サポータを個人ではなく、グループ単位で申し込むようにしていることで、 窓口を社協、実施をパソボラグループで担当することができ、とてもよい制度だと感じた。 岩渕さん、講師おつかれさまでした。 ───────────────────────────── 20060702