【区分 】:視覚講座 【活動日】:2006年11月19日 【時間 】:10時から16時 【場所 】:デイケア鶴ヶ島「すまいるはうす」 【件名 】:視覚講座11月フォロー講座 【報告者】:岩渕正樹 【参加者】:秋山敏江、岩渕キリカ、岩渕正樹、宇佐美昭治、大澤浩乃、荻野栄子、荻野正子(娘)、 杉田直枝、広沢郁夫、吉田より子、 松岡(鶴パソ)、宮川由美子(パソコン指導員)、 吉本将太(入西小学校4年生)、吉本(母)、藤田静佳(支援員)、渡部一江(担任) 【内容】: 最初に、自己紹介、今日やってみたいこと、解決したいことをそれぞれから。 ■課題1 インターネットで時刻表を調べたい。 坂戸ではないパソボラの人に、時刻表のサイトを教えてもらったが使いにくくて分からない。 知りたい時刻になかなかたどり着けない。視覚障害者にも使いやすい時刻表は? ●助言 教えた人がパソボラの人だったとしても、 視覚障害者へのパソコンサポートをあまりしていないパソボラグループもあるので、 画面が見えていないことへの配慮が足りず、 画面を見てマウスで操作する時刻表を紹介したのではないか。 アクセシブルなウェブをめざす提供者と利用者のための実用サイト「AAO」 http://www.aao.ne.jp/ に「音声で使う!実用サイトリンク集」 http://www.aao.ne.jp/user/links/index.html があり、その中に「時刻表・乗換案内」もあるので、試してみてはどうか。 http://www.aao.ne.jp/user/links/link05.html ●結果 「AAO」の「音声で使う!実用サイトリンク集」の「時刻表・乗換案内」に4つ載っていたので、 みんなで試してみた。その中では「ハイパーダイヤ」が使いやすそうだった。 http://www.hyperdia.com/hyperWeb/ ■課題2 ホームページがヤフーになっている。最初に開くページを変えたい。 ●助言 ヤフーをプロバイダにしたからといって、 最初に開くページ(ホームページ)をヤフーにしなければならないわけではない。 ヤフーに限らず、どのプロバイダと契約した場合でも、最初に開くページは変えられる。 ●結果 最初に開くページをグーグルにするので、グーグルの中てのツールで設定した。 但し、ツール→オプションとたどった中で変更したほうが良かったかもしれない。 ■課題3 SPコード作成ソフトのインストールのうまくいっているかどうか確認したい。 ●結果 Wordの文章にSPコードを付けられたので無事にインストールできていることが確認できた。 ●助言 インストールが終わったあと要らなくなったファイルを削除しようとしたところマイドキュメントでの解凍だったので、 削除して構わないファイルと必要なものの区別が難しかった。 解凍ソフトを使う場合は「フォルダーを作って解凍する」設定にしたほうが良い。 そういった設定ができないソフトなら、「フォルダーを作って解凍できる」ソフトに変えたほうが良い。 ■課題4 ホームページを読ませようとすると、声がダブって聞きづらい。 ●助言 声がダブって聞こえるのは、ホームページリーダーとPC-Talkerが一緒に発声しているため。 坂戸パソボラの町田さんが作ったソフト「声替わり」を用いると改善できるので、提供を求めましょう。 ■課題5 エクセルを使うと出てくるイルカ(ヘルプ)を無くしたい。 ●結果 ヘルプの中の「オフィスアシスタントを隠す」で、ヘルプを消すことができた。 ■課題6 添付ファイルで送ってもらったWord文書を開けてみたら見たことの無い記号のような表示になっていた。 試しに全て選択したところ読み上げはできた。 ●助言 読み上げるということは文字コードが違っているためだと思うので、 Ctrl + Aで全て選択し(PC-Takerでは更に Ctrl + Cでクリップボードにコピーし)たものを メーラーの編集画面に Ctrl + Vで貼り付けると読める文字にできるかもしれない。 今度そういった文書が届いたら、サポータに転送して確かめてもらうと良い。 ■課題7 自分が送ったメールへの返信をMMメール2で受信したところ、 自分が送った文章が相手の文章の後ろに続いていた。 分かりにくいので、メーラーの設定で自分が送った部分を消せないか? ●助言 自分が送ったメールの文章が返信されたメールの中に付いてくるのは、 自分のメールソフトの設定ではなく、返信メールを書いた相手のメールソフトの設定によるので、 相手の人に必要なところ以外は削除するよう要望すると良い。 ■課題8 目の不自由な人へのパソコンのサポートの方法を知りたい。 ●助言 参加したそれぞれが、視覚障害者となった自分がどのようにパソコンを使っているか、 どうやって使いやすくしているかを語った。また、音声読み上げソフトを紹介した。 ■課題9 小学校のパソコンを、使いやすい設定に変更する方法を知りたい。 ●使用状況の確認 ・学校も自宅も、OSは Windows XP。 ・みんなで使っているパソコンを、その都度使う(本人専用は用意できない) ・但し、毎回使うパソコンを、特定のパソコンに決めておくことはできる。 ・但し、「ユーザーの選択」は、学校で使っている管理ソフトの関係上できない。 ●助言 ・毎回どのパソコンを使うか決めておく。 ・パソコンで表示される文字を大きくする。 ・マウスカーソルを大きくする。 ・マウスではなくキーボードで操作する。 ・キーボードショートカットで操作を短縮する。 ■課題10 パソコンで表示される文字を大きくする方法を知りたい。 ●助言 スタートメニュー→コントロールパネル→ユーザー補助→画面→設定→ハイコントラストの表示設定で、 文字大きくし背景色を変えられる。 毎回設定しなくていいように、「ショートカットキーを使う」を設定する。 起動は、左オルトキー + 左シフトキー + Print Screenキー。 ■課題11 マウスカーソルを大きくする方法を知りたい。 ●助言 スタートメニュー→コントロールパネル→マウス→ポインタ→デザインで「特大のフォント」にする。 以下の設定もしておくと、使いやすさが増す。 ポインタオプションの動作で、 ・「ポインタを自動的に規定のボタン上に移動する」にチェックを入れる。 ・「ポインタの軌跡を表示する」にチェックを入れる。 ・「Ctrlキーを押すとポインタの位置を表示する」にチェックを入れる。 ■課題12 マウスではなくキーボードで操作する方法を知りたい。 ●助言 「視覚障害者のためのパソコン体験講座テキスト」を進呈するので、わからないことがあったらフォロー講座、 あるいはメールでどうぞ。 ■課題13 キーボードショートカットで操作を短縮する方法を知りたい。 ●助言 「使って便利なショートカットキー」を参考にどうぞ(と進呈) ■課題14 ホームページ閲覧での文字のサイズを大きくする方法を知りたい。 ●助言 小学校のパソコンに入っているインターネットエクスプローラでは、 表示→文字のサイズで、大きいサイズに設定できる。 但し、文字のサイズを大きくすると、大きくなった分だけ画面上の位置が違ってくることが考えられ、 授業で指示する場合、「画面の右上」といった指示が当てはまらないケースも起こり得る。 教師はそういったケースが起こり得ることを踏まえ、大きな表示に変えたパソコンで、 どの位置に表示されているか注意することが必要。 ■課題15 小学校のパソコンは、画面が机の奥で固定されており、 将太くんは身体を乗り出し顔を近づけて画面を見ている。改善策は? ●助言 パソコンの本体と画面を接続しているコードが、 極端に短いもので無い限り机の下でコードをまとめているのだと思うので、 コードをほどいて長くすれば画面の位置を移動できる。 短いコードだったら、長いコードに替えれば大丈夫。 【決定事項】: 特に無し。 【課題】: ・アドボイスの使い方を覚えたい→次回の宿題に。 ・画面の解像度を変えることで表示を大きくする方法も助言しようかと思ったが、 今時の学校のパソコンは解像度を変えると表示が汚くなる液晶タイプかもしれないので、 今回は伝えるのを断念した。 ・画面→プロパティ→デザインで、見やすさの設定を細かく変えられるが、 今回のフォロー講座の時間の中だけでは伝えきれないので、 そういった方法もあることを伝えることのみに留めた。 【感想】: 名称としては同じ「支援」を用いていても、 自治体によってガイドベルパーの負担額にかなりの落差があることが昼食時のお喋りで判明しました。 フォロー講座に参加すると、パソコンだけではなく、違う地域の情報を分かち合えるのが良いですね。 小学校で仕事としてパソコンを指導しているパソコン指導員さんが、 パソコンを使いやすくする設定する方法をこんなにも知らなかったことには驚きましたが、 一般のパソコン教室のパソコンインストラクターさんだって、 障害者や高齢者のパソコンの使いにくさの改善方法を知らないことにかけては同様です。 これは本人の問題というより、日本の中でのパソコン指導のあり方の問題だと思いました。 将太君の担任は、広沢さんの息子さんの担任だったそうですし、 将太君のお母さんも、広沢さんの息子さんはバレーボールがうまいと言っていました。 地域の中でのボランティア活動では、こういう出会いというか再会があるのが面白い (悪いことができない (笑))