【区分 】: パソボラ入門勉強会 【活動日】: 2008年2月10日 【時間 】: 13時30分〜16時 【場所 】: ボランティアビューロー 【件名 】: 2008年2月パソボラ入門勉強会 【報告者】: 広沢 【参加者】: 13人 三瓶、岩渕ま、須田、町田、菅原、福田き、秋吉、稲川、大山、林、広沢、太田、岩渕き。 【内容】: 今回の講師は、三瓶さん ☆はじめに インターネットからの情報が多様化しつつ安定的に供給されている今日、それをいかに効率よく収集し、 取捨選択していくかがポイントになっています。 視覚障害者向けにもインターネットの情報を集めるためのツールがここ数年で、増えてきています。 これまで使い慣れたソフトウェアを活かしながらそれらのツールを併用していくことで、 個別のニーズに応えていくことを考えてみたいと思います。 【1】目的別にソフトウェアを選択する (1)ブラウザの操作から解放されるツール (ア)ニュース閲覧ソフト 全国紙・地方紙、 テレビ・ラジオ番組表、 天気予報 インターネットに公開されているニュースページをメールを読むような感覚で、 カテゴリーと表題を矢印キーとエンターキーで選んで読むことができるソフト。 WEBブラウザのように余計な広告やリンクが表示されない。 *ちなみに「ニュースリーダー」と言うのは、インターネット上の電子掲示板システムであるNetNewsを運用するNewsサーバに接続して、 記事を閲覧したり投稿したりするためのソフト(e-mailとともにインターネット黎明期から運用されているが、近頃は廃れている様子)で、 ここで紹介するソフトとは別物らしい。 *視覚障害者向けに以下のようなソフトがある。 .MyNews (高知システム、以下"高") .voice_popper (桂木 範、以下"桂") .MMnews (宮崎嘉明、以下"宮") ( )内はソフト作者 (イ)RSSリーダー ブログ受信、 ニュース受信 RSS対応ブラウザやRSSリーダーと呼ばれている専用ソフトを使うことで、 RSS対応サイトから簡単に最新ニュースの見出しや記事リンク、番組情報、新製品情報、ブログの更新情報などを 速やかに集めることができる。 *試しに普段使っているファイアフォックスというウェブブラウザの「お気に入り」に asahi.com の RSS を登録するとニュースの見出しの一覧がリンクとして簡単に表示された。 また「Googleリーダー」というサイトにログインして RSS 対応サイトを登録するとちょうどメールを読むような感覚で ジャンルごとに見出しがでてきて既読マークも付けられるようになっていた。 (ア)で紹介したMyNews (高)と voice_popper (桂)も RSS に対応している。 (ウ)情報検索ツール 電車・バスの運行情報、 薬・病気・病院の情報 各種情報毎に特化した、検索のためのソフト ・辞書検索 MyDic(高) search_aid(桂) MM辞書リーダ(宮) ・路線検索 MyRoute(高) search_aid(桂) MMホームページ検索(宮) ・医療情報 MyDoctor(高) search_aid(桂) MMホームページ検索(宮) 医療情報については、MMホームページ検索とMM辞書リーダでどのカテゴリーに属するか、少し混乱している部分がある。 (2)ブラウザを選ぶ ・IE7(インターネットエクスプローラー7)の操作性 IE6に比べてセキュリティを高くしたため、タブキーを5回も余計に押さなくてはならなくなった。 操作がたいへん煩雑になるが、使えなくはない。 ・HPR(ホームページリーダー)はいつまで使えるか ビスタでも使えている。不具合などあってもメーカーによるサポートは無い。 ・NetReaderの特徴 ビスタにも対応している。高知システムのソフトはいずれも、スクリーンリーダーがPCトーカー でないと使えない。 HPRもNetReaderもIEの機能の一部を使って動いているが、IE7にアップグレードしても今のところ不具合は見つかっていない。 (3)その他のツール (ア)辞書検索 ・ネット辞典 ネットワーク上の辞典(ウィキペディアなど) ・EPWING形式辞典 元々富士通のワープロの辞書用の形式だったもので、電子広辞苑(CD)などでも採用。 EPWING形式に対応している MyDic(高)でも電子広辞苑が使える。 (イ)読書ツール ・ナイーブリーダー 読書の時間、青空文庫の読み上げに便利 (ウ)DAISY関連ソフト ・ネットプレクストーク、プレックストークのシミュレーションソフトというより、 ビブリオネットで配信する図書を読むためのプレーヤソフトで、CDによるデイジー図書も読むことができる。 デイジー用の再生ソフトには、LPプレーヤーやAMIS(アミ)などもある。 【2】画面読み上げソフトウェアの開発状況と今後の可能性 (1)PC-Talkerの新機能 ・ペンタックス社製音声エンジン ミサキとショウとケイト(英語)という合成音が搭載されているがたいへんメモリ容量が必要。 三瓶さんが調べたところ、読み上げ中は600MBくらい使っており、従来のエンジンに戻した場合は 400MBくらいということで、約200MBも余計に必要らしい。 ・ユニコードへの対応 ユニコード対応となったため、鍼灸でツボを表わす経穴(けいけつ)の読み上げにも対応できる。 (職業によっては、ユニコード対応のソフトの方が良い) *すべての文字を16ビット(2バイト)で表現し、1つの文字コード体系で多国語処理を可能にしようとするもの。 世界の主要な言語のほとんどの文字を収録している。(漢字の異字体表記は収録しきれない問題がある) ログオン画面の読み上げ XPver3より対応している。 家族でパソコンを共有している場合ログオン画面から始められるので便利。 (2)PC-Talkerをより使いやすくするために ・スペックが低いマシンへの対応 従来の音声エンジンである、読み秀(よみひで)を使うと軽くなる。 音声エンジンだけでなく、ウィルス対策ソフトも軽いものを選ぶと良い。 (3)FocusTalkの特徴 ・95Readerの操作性を引き継いでいる。 ・高速読み上げの採用(2倍、3倍、4倍) ・XP、Vistaの両方に対応 ソフトウェア一覧(1) http://pcvi.tudoi.jp/data/software1.htm 画面読み上げソフトの特徴 http://pcvi.tudoi.jp/data/software2.htm 【決定事項】: / 【課題】: / 【感想】: ソフトの使用料にかなりばらつきがある。(安いからダメということでもないらしい) 個人の開発ソフトはサポート打ち切りが心配だが、会社組織でもサポート打ち切りはよくあること。 それぞれのソフトに一長一短があり、使う人によるので一概にこれが良いというものは無い。 能力不足で、充分理解できないところもありましたが、三瓶さんありがとうございました。 間違いなどありましたら、みなさん指摘をお願いします。 ───────────────────────────── 20080211