パソボラをはじめる前に基礎知識
ボランティア活動4つの役割
- 1. 自主性・主体性
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主体性とは、自分で見、考え、自分で判断して実行に移すことです。 とあります。
たとえ色々な事前の調整してもらうことがあったにしても、最終的に動くのは(動けるのは) 「パソコンボランティア」の現場にいる自分です。 相談は出来ても、決断し実行する(あるいは実行を見合せる)のは自分なのです。 なんてあたりは、別に「パソコンボランティア」でなくても同様ですね。
- 2. 社会性・連帯性
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ボランティア活動は、個人の自主性・主体性から出発する活動であるからといって、 それは自己満足や単なる善意に留まる活動ではありません。
このことでのありきたりな話は省略して、一歩進めて考えてみましょう。 JDプロジェクト委員長でもある「全国障害者問題研究会」(全障研)事務局長の薗部英夫さんも 『パソコンボランティア』(日本評論社)の中で語っています。
様々な障害をもった人たちの切実な願いに応えるためにも、 公的な責任で整備すべきところはきびしく問いながら、 「パソコンボランティア」したいという多くの人と人とのつながりを大切にしていきたい。
- 3. 無償性・無給性
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ボランティア活動は、金銭的な報酬を期待して行う活動ではありません。
端的に言うと、お金をもらってやるのは仕事、お金を払ってやるのがボランティアです(笑)。 でも、だからといって全てが持ち出しかというと、掛かった費用の実費は当然のこととして依頼者の負担です。
依頼者本人の要望を、本人に代わって行なっているのであって、本人がやっても掛かる費用は誰がやっても掛かるのです。 でも、このことは事前に確認しておいたほうがいいですね。
- 4. 創造性・先駆性
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ボランティアの役割は、公的施策の代替えや不備を補うものではなく、 市民の独自で個別的な対応により、生活の質を高め福祉のレベルアップを図って行くことにあります。
今、何が必要とされているかを考えながら、より豊かな、将来に向けて共に生きる社会を作って行きましょう。 とあります。
「ノーマライゼーション」と並んで耳にする言葉として「バリアフリー」があると思います。 「バリア」すなわち「障壁」がフリー、つまり無いということです。
「バリアフリー」などというと難しく聞こえるかもしれませんが、「右利き」と「左利き」で考えてみましょう。 あなたが右利きの場合は、そのへんにあるハサミを左手で使おうとしても使い難いですよね。
自然に使えてしまっている人にはなかなか判らないことですが、 左利きの人は使い難いものを使っているということです。 これは、障害をもっている人がパソコンを使用しようとするときにもいえます。
パソコンって、目で見て操作してますね。 見えない人はどうやって見てというか内容を確認しているんでしょう。
見えなくはないにしても、年をとるに従って段々と小さいものが見えにくくなるものですし、 皆様は平気で行なっているマウスでのダブルクリックだって、人によっては大変なことなのです。
こうして考えていくと、障害者にも使いやすいモノとして用意されているものは誰にとっても使いやすいものなんです。 そして、障害者にとってよい社会は、万人のためにもよい社会となります。
それと、生活関連施設が充実しているかどうかの地域格差の問題は耳にしていると思いますが、近年は、 新たな格差としての「情報格差」が言われています。 「ノーマライゼーション」のひとつとして、「情報バリアフリー社会」を目指したいものです。 「パソコンボランティア」は「情報バリアフリー社会」の担い手としての成長でもあります。